大学の学祭といえば、模擬店ですよね。
サークルまたは学部学科(以下、団体)ごとに商品を売る模擬店ですが、特に焼き鳥、焼きそば、わたがしなどといった食べ物を扱う団体も多いのではないでしょうか。
そして、自分たちの団体のテントなどの周辺で売るのではなく、大学内を回って売る「行商」を行うところも多く、大学祭の風物詩となっています。
しかしこの行商、なかなか売れないものです。
やったことのある方なら分かると思いますが、なかなか数が減らないものです。
そして、全部売れないと自分の所属している団体のテントに帰れないし・・。
ですが、商売であるがゆえにコツさえ掴めば売れやすくなり、団体の売上アップに貢献することも出来ます。
僕は、所属しているサークルにおいて2018年(平成30年)に行商最多王に輝き、 今年2019年(令和元年)は最多王を取れなかったもののたくさん行商をしました。
最速王はいずれの年も逃してしまったものの、売るのは早いほうです。
今回は、行商最多王になったことのある僕が大学祭における行商のコツを伝授しようと思います。
行商とは
まずは、「行商」について整理してみましょう。
新明解国語辞典には以下のように説明されています。
店を持たずに、商品を持って売り歩くこと(人)。
引用:新明解国語辞典第七版
このことから大学祭における行商は、自分の団体のテントから離れて、大学内を回って商品を売ることを意味します。
広い大学の中でずっと自分の団体のテントのところにいては、多くの人に自分たちの商品を知ってもらうことは出来ません。
全ての人が全店舗を回るわけでもないし、しっかり1店1店を見ているわけではないからです。
なので、売上を上げるためには自分たちが大学内を動いて商品を宣伝して売りに回る必要があるのです。
大学祭の行商の一般的な傾向
基本は知り合いゲー
普通に宣伝してもなかなかお客さんが寄ってこないものです。
また、自分からお客さんに声をかけても断られることも多いです。
いろいろなところを見て回っている最中だったり、既に他に団体の商品を購入していたり、お腹いっぱいになっていたり、など様々な理由で断られてしまいます。
なので、どうするか?
友人などの知り合いにばかり声をかけてしまうのです。
話しかけやすく逃げられにくいので、行商にはもってこいの相手です。
半ばゴリ押しでも売ったり、その人の団体との実質的な物々交換することも多々あります。
結局のところ、大学祭における行商は知り合いゲーになってしまいます。
友人などの知り合いが多いほうが、それだけ声をかけやすい人が多いので圧倒的に有利です。
これは仕方ないことですし、僕も使ったことがある手段です。
知り合いゲーにも限界あり
しかし、知り合いばかりに売るのも限界があります。
いくら知り合いとはいえ、1日に同じものを何度も買ってくる人はほとんどいないでしょう。
初めのうちは良くても、だんだん行き詰まっていくものです。
大学にもよりますが、数日間開催するところが多いはずです。
例え友人であっても、なかなか毎日買ってもらうのは厳しいはずです。
結局のところ、知り合いゲーというのも一時的なものです。
なので、いずれはいろんな人に売るしかなくなります。
ですが、これが苦労するものです。
商売にはコツがある
大学内のこととはいえ、学祭の行商は立派な商売です。
中途半端にやっていてはお客さんもお金を出して買おうとは思いません。
逆に言えば、学祭の行商は商売の1つなのでコツというものが存在するのです。
もちろん、良い例と悪い例もあります。
お客さん(買い手)の気持ちを考えて行動する
自分(売り手)の主張をお客さんに押し付ける
上の2つは誰でも分かるような極端な例ではありますが、このように意識したほうが良いことがあります。
大学祭の行商のコツ
ここからは、行商最多王の経験のある僕が実際に実践していたことを説明していきます。
独自性をアピールする
大学によってサークル数や学部学科数が異なりますが、全く同じものを売っているなんてことはないはずです。
同じ食べ物であっても、その団体によって使用している材料や調味料、トッピングは違うはずです。
逆に言えば、どの団体のどの商品にも特徴があります。
なので、まずは自分たちの商品だけの特徴、「独自性」を積極的にアピールしましょう。
自分の団体の商品を理解していても何が特徴的なのかは分かりにくいと思うので、実際に他団体の商品を見て違いを把握しているとアピールしやすいです。
そして、その情報は団体内で共有しておくといいでしょう。
自分たちしか売っていないものであれば、それをオスも良し。
同じ食べ物であっても、自分の団体だけの具材やトッピングがあれば、それをオスも良し。アピールポイントは色々見つかると思いますが、いかに独自性が推せるかが重要となってきます。
老若男女に声をかける
大学祭には来るのは大学生だけではありません。
小学生から高校生や、家族連れ、地域の人など多くの人が訪れます。
訪れる人全体のことを考えると、大学生は一部に過ぎません。
売るのは大学生ですから同じ大学生ばかりに声をかけがちになってしまいますが、それでは売上が伸びません。
なので、年齢や性別関係なく声をかけましょう。
断られることを恐れてしまいがちですが、何度も経験することになるのでいちいち気にする必要はありません。
年齢や性別によって接し方を工夫するとより良いでしょう。
大事なのは「母数」です。
声をかけた数が多ければ、その分だけ買ってくれる人も増えていきます。
声をかけて断られたからといって恥じることはないのですし、数をこなせば自分自身の成長にも繋がります。
積極的に様々な人に声をかけていきましょう。
いきなり売り込まない
あなたの家にセールスマンがいきなりやってきたら、少し抵抗を感じてしまいますよね。
このように、一般的にお客さんはセールスに抵抗を感じている傾向にあります。
そのため、例え学祭であったとしても行商人を警戒してしまうものです。
ですから、いきなり売り込まないようにしましょう。
なかなか売れないときはどうしても売ろうという気持ちが強すぎてグイグイ行ってしまいがちですが、逆効果でお客さんが離れていってしまいます。
まずは相手に質問を投げかけて話題提供をすることから初めましょう。
特に、女子高生や短大生はノリが良く話しやすい傾向にあります。
1回にかける時間は長くなってしまいますが、成功率は上がるので結果的に早く売り終えることが出来ます。
ちなみに、これは昭和で有名な詐欺グループである「豊田商事」も行っていた手法だったりw
とは言っても、豊田商事とは違って騙す目的ではないので気にすることはありません。
止まっている人を狙う
お客さんの行動にも注目してみましょう。
今大学の構内に入ったばかりの人、どこかの団体の商品を買っている人、買ったものを食べたり飲んだりしている人、ステージでの演奏などを見たり聴いている人、などなど取る行動は様々です。
その中でも、待ち合わせや休憩をしている人を狙うようにしましょう。
これらの人は、暇にしている傾向にあります。
そのため、話し相手になってくれやすく断られる確率も低いです。
逆に歩いている人は、他の目的があることが多いため断られやすいのです。
歩いている人に声をかけても、スルーされてしまいやすいのです。
行商がなかなかうまく行かない人は、こういった状況になることが多いはずです。
ですから、直接声をかけるのであれば待ち合わせや休憩をしている人のほうが良いです。
もちろん何かをしていたときにそれを妨害するような行為では逆効果ですが、そうならない範囲で声をかけていきましょう。
人が惹かれやすいことをする
行商はどの団体もするので、ただ単に声を出して宣伝しても目立ちません。
そこで何か人を惹きつけることをするといいでしょう。
商品を売ることが目的なので、ただ目立つだけではなくそこから商売に繋げられることをした方がより効果的です。
大学によってルールが異なるので出来ること出来ないことには差が出ると思いますが、その範囲でも出来ることは色々あるはずです。
例えば、僕のサークルでは○○○○○○○を使って行商をしました。
そのことで、お客さんの方から近づいてくることが増えました。
そのことで声かけがしやすくなり、結果的に売上アップに繋がりました。
僕の大学であれば、○○○○○○をしていたサークルもあれば、○○をしていたサークルもありました。
それが何かは、ご想像におまかせします。
ともかく、他団体がしていない何かをするだけで売上に変化が出るものです。
何をするか、そこがその団体での見せ所となりますね。団体内でいろいろ話し合ってみてください。
ただ、これはある程度売り込む能力がある前提があって効果があるものです。
なので、あくまで補助的なものと考えたほうが良いでしょう。
まとめ
今回は、行商王になったことのある僕が大学祭で売上を伸ばす行商のコツについて解説しました。
- 独自性をアピールする
- 老若男女に声をかける
- いきなり売り込まない
- 止まっている人を狙う
- 人が惹かれやすいことをする
今回紹介5つを実践して見るだけ大きな変化があるはずです。
まだ大学祭が終わっていないのなら今年の大学祭で、今年学祭が終わってしまったのなら次の大学祭で、活かしてみてください。
皆さんの模擬店での売上アップに貢献できれば幸いです。
是非参考にしてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。