寝台特急サンライズ瀬戸・出雲には、座席扱いのノビノビ座席を除くと「ソロ」「シングル」「シングルツイン」「シングルデラックス」「サンライズツイン」と様々な個室があります。
この中でソロとシングルは同じB寝台であり、料金も比較的近いです。
そんな両者には、どのような違いがあるのでしょうか。
今回は、サンライズエクスプレスのソロとシングルの違いについて、過去に実際利用した際の体験談を交えつつまとめてみました。
目次
サンライズエクスプレスの「ソロ」と「シングル」
僕は、2019(令和元年)12月にソロを、2022年(令和4年)7月にシングルを利用しました。
それぞれの個室の詳細は、以下の記事をご参照ください。
この記事では、その当時撮った写真を使用しています。
同じB寝台の「ソロ」と「シングル」の違い
同じB寝台の両者にはどのような違いがあるのか、比較していきましょう。
個人的見解が含まれているので、参考程度に読んでいただければと。
個室数と料金
まず、個室数についてです。
ソロは3号車および10号車のそれぞれ20室ずつ(瀬戸号・出雲号合わせて40室)しかありませんが、シングルは4倍の80室ずつ(瀬戸号・出雲号合わせて160室)もあります。
シングルはサンライズエクスプレスの中で最も数の多いスタンダードタイプの個室となっており、14両あるサンライズエクスプレスの1・2・5・6・7・8・9・12・13・14号車にあります。
個室の取りやすさは、ダントツでシングルの方が上です。
次に、(寝台)料金の違いです。
最も安い個室であるソロの寝台料金は6600円、シングルの寝台料金は7700円です。
ソロはシングルより寝台料金が1100円安く、逆に言えばシングルはソロよりも寝台料金が1100円高いです。
果たしてこの1100円の差額相当の違いがあるのでしょうか、様々な視点から比較していきます。
個室の広さ・窮屈さ
一番の違いは、個室の広さだと思います。
まずは、以前ソロ(下段)を利用したときの写真をご覧ください。
ベッド部分は、最低限の広さとなっています。
右下に少し写っているようにドアとベッドの間のスペースはかなり狭く、立っての着替えには少し辛いです。
上段はまだマシな気がしますが、個室内の階段で立つことになるため快適とは言い難いです。
また、ドアに設置されている鏡も小さめです。
それに対して、シングルはどうでしょうか。
ベッド部分のみ高さのあったソロと比較すると、個室全体が広々としていることが分かります。
立っての着替えも問題ありません。
また、シングルはかなり縦長の鏡が設置されているので、立った状態で身なりを整えることができます。
また、ベッド両隣が壁だったソロに対して、シングルは扉側に少しゆとりがあります。
スマホの充電
次に、スマホの充電に関して。
ノビノビ座席を除き、サンライズエクスプレスは各個室にコンセントがあるので、充電に困ることはありません。
しかしながら、ソロとシングルの間には微妙な違い、だけど利用する上では大きな違いがあります。
僕がソロ利用時に困ったことの1つが、充電中のスマホの置く場所でした。
コンセントが備えられているのは良いものの、近くにちょうど良いスマホの置き場がないのです。
一方のシングルはそこそこの幅のあるテーブルがあり、そのテーブルの場所にコンセントがあるのです。
なので、ソロのときのように充電中のスマホの置き場に困ることはありません。
また、窓側はテーブル幅が広くなっているので、タブレットであっても充電しながら置いておくことが出来ると思います。
車両そのものの違い
他にも、車両そのものの違いがあります。
ソロのある3号車および10号車は電動車であるため人によってはモーターの音が気になるかもしれませんが、シングルのある車両は付随車でありモーターの音が気になることがありません。
前回のソロも今回のシングルも同じ下段でしたが、(車輪から伝わってくる音は避けられないものの)シングルのほうが静かだったと思います。
ノビノビ座席と同じ5号車・12号車にもシングルがありますが、5号車・12号車は電動車である点には注意が必要です。
また、一部のシングルは車端部にあるため、乗り心地(寝心地)が少し悪いかもしれません。
構造上の違い
構造上ソロは上段と下段のどちらも同じ通路から個室に入る関係上、もともと通路が狭いために停車駅付近ではかなり混雑します。
ソロ上段に関しては、個室内の急で狭い階段を上る(どちらかというと登るに近い?)必要があります。
ですが、シングルは上段と下段で別々の通路となっているので、(通路が狭いのは同じですが)ソロほどの苦痛は感じないはずです。
個人的見解
これまでの情報を表にまとめてみます。
ソロ | シングル | |
個室数 | 各20室(計40室) | 各80室(計160室) |
(寝台)料金 | 6600円 | 7700円 |
個室の広さ | 最低限のスペース。立っての着替えが快適とは言い難い | 全体的に広々しており、ゆとりがある。立って着替えも問題なし |
スマホの充電 | 充電できるが、スマホを置く場所に困る | 充電中のスマホをテーブルに置くことが出来る |
車両 | 電動車 | 付随車 (5号車・12号車を除く) |
構造 | 上段・下段ともに同じ通路からの入室。上段利用者は個室内の急で狭い階段を上る必要あり | 上段と下段で通路が分かれている |
料金としては1100円の差ですが、これだけの違いがあります。
窮屈感のなさ、これだけでもプラス1100円分の価値はあると思います。
個人的には少し料金が高いもののシングルの方が快適に過ごすことが出来ると思いますが、ソロが悪いわけではないです。
一番安い雑魚寝であるノビノビ座席と比較すれば個室になっていてベッドで横になることができるだけでも大きいですし、寝てしまえばほとんど差はありません。
ただ、ソロは個室数が少ないので、より早めの確保をオススメします。
ソロと寝台料金のかからないノビノビ座席の比較は、こちらの記事でまとめています。
最後に
今回は、サンライズエクスプレスのソロとシングルを実体験に基づいて比較してみました。
ソロとシングルのどちらにしようか迷っている方の参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。