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大正時代の給水塔が残る佐賀県内ローカル線の難読駅!唐津線の厳木駅を訪れてみた

厳木駅サムネ

乗り放題きっぷの使い方はいろいろあるかと思いますが、普段行くことのない駅に行って途中下車をするというのもなかなか趣があると思います。

僕はJR九州から発売の乗り放題きっぷ「みんなの九州きっぷ」を使って佐賀に行った際に、唐津線の「厳木きゅうらぎ駅」という駅を訪れました。
一見ただのローカル線の駅に思えますが、歴史のある建造物が残された駅なのです。

目次

佐賀駅→厳木駅

2021年(令和3年)11月13日、佐賀駅(佐賀県佐賀市)

佐賀駅の駅名標

15時37分に佐賀駅を出発する普通(ワンマン)西唐津行きに乗って、厳木駅を目指します。

佐賀駅の発車標

3番のりばからの発車ですが、駅構内で案内がなされているように鍋島駅側(西側/肥前山口駅側)に停車しています。

佐賀駅3番のりばに停車中のキハ47形気動車青く塗られた柱が目印です

久保田駅より先の唐津線は非電化区間となっているので、使用される列車は気動車です。

佐賀駅はSUGOCAエリア内の駅ですが、佐賀駅より西の駅は対象外である点には注意が必要です。
今回は「みんなの九州きっぷ」使用なので、関係ありませんでしたが。

唐津線がローカル線なので、本数が少ない点にも注意です。

15時39分ごろ、佐賀駅を出発しました。
2分の遅発ですが、これは特急白いかもめ24号が1分遅れの15時37分ごろに隣の4番のりばに到着したことが理由です。

ワンマン列車ですが、長崎本線の鍋島駅と久保田駅では全てのドアが開きました。

さて、久保田駅で長崎本線と唐津線が枝分かれしています。

久保田駅出発後、右にカーブして唐津駅方面へ行きます。

キハ47形気動車から見た久保田駅出発後の車窓

16時17分ごろ、厳木きゅうらぎ(佐賀県唐津からつ市)に到着しました。
佐賀駅を2分遅れて出発しましたが、当駅には少し早く到着しました(時刻表によると、本来は16時18分着・同時刻発)。
無人駅なので一番前のドアから降りる必要があり、運転士さんにきっぷを見せての下車となりました。

厳木駅の駅名標

厳木駅

難読駅

先ほど漢字にふりがなを振っていたように、この駅名は「きゅうらぎ」と読みます。

厳木駅の駅名標

そんなわけで、難読駅の1つとして知られています。
佐賀県唐津市にあり、唐津線のほぼ中間くらいの位置にある駅です。

大正時代の給水塔

この駅のホームの傍らには、1926年(大正15年)に作られた煉瓦レンガ造りの給水塔が駅北側にほぼ完全な状態で残っています。

厳木駅の給水塔厳木駅の跨線橋と給水塔

唐津線(の一部)は1898年(明治31年)に唐津興業鉄道(のちの唐津鉄道)として開業した歴史のある路線で、その当時使用されていたのは蒸気機関車でした。
その蒸気機関車に必要な水を補給するために設置されたのが、この給水塔なのです。

厳木駅駅舎内の給水塔の説明

厳木駅舎と給水塔

唐津線は、明治時代に沿線の地域で産出された石炭を唐津港へ運ぶために、唐津興業鉄道株式会社により敷設された。1898年(明治31)に妙見(現在の西唐津)ー山本間が開通、翌1899年(明治32)に山本ー厳木間の開通に伴い厳木駅が開設。1903年(明治36)には長崎線と連絡した。それまで厳木川、松浦川で船による積み出しを行なっていた厳木町の石炭産業は、唐津線の整備によりいっそう栄えることとなった。蒸気機関車は厳木ー多久間の笹原峠を越えるため、水を補給する必要があった。当初は川の水をあげて給水したとされるが、1926年(大正15)に煉瓦造の給水塔が建設された。厳木駅舎は木造平屋建ての1930年(昭和5)築、旧駅務室は建築当時からは改修されている。
エネルギー革命により1965年(昭和40)には岩屋炭鉱が閉山。代わってミカンの積み出しが増えたが徐々にこの需要も減っていった。1973年(昭和48)に貨車取扱は廃止されると同時に蒸気機関車も姿を消した。利用客の減少により、1983年(昭和58)に無人駅となった。
農村風景を背景に佇む給水塔と厳木駅舎の風景は、映画「東京日和」(1997年)の場面にも登場する。唐津の近代化を支えたこの文化遺産は、地域の歴史を物語る風景として今も人々に親しまれている。

Wikipediaには明治時代(駅開業の年)に建てられたと書かれていますが、おそらく駅構内の記載が正しいと思います。

また、最後の段落に書かれているように1997年公開の映画「東京日和」のロケ地でもあります。

次の列車まで約1時間あったので、駅周辺でのんびりと過ごしました。
16時47分ごろには、駅のライトがつきました。

厳木駅駅舎

厳木駅を出発

この駅はだいたい上下各線ともに約1時間に1本と少ないので、注意が必要です。
11月中旬ながら駅舎も締め切り状態にも出来ないので、とにかく寒かったです。

列車を降りて約1時間後、ようやく次の唐津方面の列車がやってきました。

厳木駅に到着したキハ125形気動車・キハ47形気動車

無人駅なので、先頭車両の後ろ側のドアからの乗車となります。

17時25分ごろ、厳木駅を出発しました。
「みんなの九州きっぷ」を使った佐賀の旅は、まだまだ続くのでした。

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最後に

今回は、佐賀県唐津市の厳木駅についてでした。

この駅を訪れた理由はほかにもあるのですが、それについてはTwitterでつぶいています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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