JRのきっぷには、特定都区市内制度というものがあります。
長距離のきっぷを購入すると自動的に適用され、「東京都区内」「〇〇市内」のような特定都区市内のエリア内であればどの駅で乗ったり降りたりすることができます。
ですが、この制度を活用することでエリア外の駅までお得に乗車することができるのです。
今回、特定都区市内制度適用のきっぷを使って実際にエリア外の駅から乗車してみました。
目次
特定都区市内制度とは
この制度をざっくり説明すると、主要都市を発着するある程度距離の長いきっぷの場合に適用され、運賃計算は中心駅が基準となり、そのエリア内のどの駅で乗車もしくは下車しても良いというものです。
この制度の詳細や各特定都区市内の対象駅などは、こちらの記事にまとめています。
千葉駅から東京都区内のきっぷを使ってみた
2019年(平成31年)1月26日のスプラトゥーン旅行中、千葉駅から東京都区内発のきっぷを使ったので、その様子をまとめました。
以下の内容は2019年(平成31年)1月のものなので、値段は同年10月の消費税10%への増税前の情報となっております。
予めご了承ください。
千葉→東京都区内
往路では東京23区内の神田駅で下車しましたが、今回は千葉駅からの乗車になります。
千葉駅に到着した段階で持っていた乗車券は、「往復乗車券(かえり)(東京都区内→鹿児島中央)」です。
東京駅始発の寝台特急サンライズ出雲に乗車するため、千葉駅から東京駅に向かいます。
支払い額
普通は「千葉→東京」の乗車券を購入すると思います。
しかし、今回は東京駅までの640円ではなく、小岩駅までの470円分のきっぷを購入しました。
なぜなら、東京都区内の端の駅までの料金だけ払えば良いからです。
千葉駅から東京駅に向かうときには総武線を使うのですが、小岩駅が最初の「東京都区内」に入る駅です。
なので、小岩駅までのきっぷで大丈夫なのです。
駅員さんに確認
理屈は知っていましたが実際にしたことはなかったので、念のために千葉駅の駅員さんに確認しました。
まず、Suicaなどの交通系ICカードを持っているか聞かれました。
当時、僕はSuicaはともかく地元九州のSUGOCAさえ持っていなかったので、「持っていません。」と答えました。
そしたら、「小岩駅までの470円のきっぷを買ってください。」と言われました。
やはり小岩駅までのきっぷで大丈夫でした。
なので、安心して470円の乗車券を購入しました。
まだ少し不安がありましたが、後述の車内改札で問題ないことが分かります。
ちなみに、特定都区市内制度の注意点として「特定都区市内では途中下車ができない」というものがあります。
今回は千葉駅でお土産や駅弁を買ったことで東京駅で途中下車する必要がなくなったので、東京都区内で途中下車できない点は問題ではありません。
車内検札にて
千葉駅の自動改札機には「千葉→470円」のきっぷを入れて、改札内に入りました。
特急券も一緒に買っていたのは、特急しおさい14号に乗車するためです。
それは、荷物が多いので他の乗客に迷惑がかかる可能性があることと、確実に座れるか不安だったことからでした。
しかし、特急券を購入したあとに気づきましたが、意外と快速電車の車内は空いていました。
まあ、せっかくなので特急を使うことにしました。
特定都区市内エリア外の乗車の確認も兼ねて・・・。
座席に座ると、すぐに車内検札がありました。
この際に、先程購入した「千葉→470円」の乗車券と自由席特急券と事前に購入していた往復乗車券(かえり)の3枚を提示しました。
3枚のきっぷを提示したとき、一瞬驚かれましたw
検札できっぷを3枚も見せることなんて普通はないですからね。
しかし、何も言われることなく検札は終わりました。
これでこの方法が正しいことが証明されました(この言い回しだと千葉駅の駅員さんに失礼かな・・・)。
駅員に驚かれた途中下車
特定都区市内の外から乗車したとしても、所定の手順を踏んで乗車すれば特定都区市内に入って以降は普通に利用するときと同じような行動ができます。
今回で言えば、東京都区内以降は自由に途中下車できますし、下車する際は特定都区市内の書かれてきっぷだけで大丈夫(特定都区市内までのきっぷを一緒に自動改札に通す・駅員などに提示も可能)です。
今回の場合、東京駅から岡山駅までサンライズ出雲で移動して、岡山駅で途中下車しました。
通常であればきっぷを自動改札機に通せばいいだけで途中下車できるなのですが、ホームの階段にあった忘れ物を届けるために今回は有人改札で途中下車しました。
ちなみに、このとき持っていたきっぷは、以下の4枚でした。
- 往復乗車券(かえり)(東京都区内→鹿児島中央)
- 特急券(ノビノビ座席・東京→岡山)
- 乗車券(千葉→470円区間)
- B自由席特急券(特急しおさい・千葉→東京)
忘れ物と思われるものを駅員さんに渡した後、「途中下車したい」との旨を伝えました。
きっぷを4枚提示したら、駅員さんに驚かれてしまいました。
まあ、当然ですねw
普通は、1枚か2枚ですからね。
「東京都区内→鹿児島中央」の乗車券とノビノビ座席の特急券はすぐに理解されましたが、千葉駅からの470円の乗車券に困惑されました。
しかし、小岩駅までの乗車券であることを告げるとすんなりと受け入れられて、特急しおさいの特急券も理解されました。
「小岩駅」というワードだけで伝わるものなんですね。
このように、この使い方は問題ないのです。
エリア外乗車のメリット
エリア外からの乗車に関して、わざわざそんなことせずとも乗る駅からのきっぷを買えば良いのではと思う人も多いかと思います。
では、どのような場面でこのようなことになるか。
それは、特定都区市内制度が適用されたきっぷを購入したほうが融通がきいたり、お得に乗車することができる場合です。
この詳細もこちらの記事にまとめていますので、詳しく知りたいという方はぜひ参考にしてみて下さい。
最後に
今回は、実際に特定都区市内の1つ「東京都区内」発のきっぷを東京都区内のエリア外の駅から使用してみました。
意外とこういった場面に遭遇することがあるので、ぜひ活用してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。