JALグループには、様々な航空会社があります。
その中に、沖縄を拠点とした「日本トランスオーシャン航空」という航空会社があります。
この航空会社は、ほかのJALグループとは異なる点がいろいろあります。
今回は日本トランスオーシャン航空を初めて利用したので、その様子をまとめてみました。
目次
日本トランスオーシャン航空とは
日本トランスオーシャン航空(Japan Transocean Air ; JTA)は、1967年(昭和42年)に「南西航空(SWAL)」としてアメリカの統治下にあった沖縄県で誕生した航空会社です。
1993年(平成5年)、現在の「日本トランスオーシャン航空」へ社名・商号を変更しています。
JAL(日本航空; Japan Airlines)グループの航空会社であり、航空連合の1つである「ワンワールド(oneworld)」に加盟しています。
なので、JALマイレージバンクをマイルをためるなどの他のJALグループ便に搭乗したサイトと同様のサービスを受けることが出来たり、ワンワールドエリートステイタスのサービスを受けることができます。
日本トランスオーシャン航空は沖縄県を拠点にしており、主に那覇空港・宮古空港・新石垣空港といった沖縄県内の主要空港と羽田空港などの日本国内の主要空港を結ぶ便を中心に運航しています。
また、子会社として同じくJALグループの「琉球エアーコミューター(RYUKYU AIR COMMUTER ; RAC)があり、こちらは沖縄県内の離島を結ぶ便を運航しています。
沖縄県で生まれ育った航空会社として他のJALグループ便にはない独自のサービスも行われており、さまざまな沖縄らしさをを取り入れて沖縄の魅力を発信しています。
その他詳細は、日本トランスオーシャン航空の公式ホームページなどをご参照ください。
福岡空港→那覇空港
2021年(令和3年)3月25日、日本トランスオーシャン航空の便で沖縄に行ったので、その様子をまとめました。
福岡空港到着〜搭乗前まで
福岡空港駅で下車、福岡空港にやってきました。
これから、ここ福岡空港から沖縄県の那覇空港へ向かいます。
また、今回がJMBサファイア/JGC会員になってから初めての搭乗でした。


JTA053便
今回搭乗したのは、日本トランスオーシャン航空のJTA053便でした。

かなり後方の普通席です。
クラスJに当日アップグレードしても良いかなと考えていましたが、すでに満席で出来ませんでした。
それに、この日はクラスJ・普通席ともに満席だったようです。
サクララウンジをあとにして、6番搭乗口にやってきました。

9時5分ごろに搭乗が始まり、JMBサファイア/JGC会員として優先搭乗しました。
使用機材は、ボーイング737-800です。

搭乗して分かる他のJALグループ便との違い
搭乗BGM
JAL便は、搭乗時の機内BGMとして「I Will Be There with You」という曲が使われています。
JAL便だけでなく、日本エアコミューター(Japan Air Commuter ; JAC)などのJALグループ便でも使用されています。
また、JALのテーマソング的な立ち位置になっており、様々な場面で使われています。
僕は以前、JALカードに関する問い合わせの電話をしたことがあるのですが、その保留音も「I Will Be There with You」でした。(電話だから音質は良くなかったですけどw)
ですが、今回搭乗した日本トランスオーシャン航空は違いました。
挨拶
JAL便の冒頭の挨拶は
みなさん、(時間帯に合わせた挨拶)。
今日(本日)もワンワールドアライアンスメンバー・日本航空をご利用くださいまして、まことにありがとうございます。
というアナウンスで、ほかのJALグループ便もそれに準じた挨拶です。
しかし、日本トランスオーシャン航空は少し違いました。
あとでCAさんからも説明がありましたが、冒頭では「しまくとぅば(島言葉/JTAホームページでは「島くとぅば」表記)」での挨拶でした。
皆様、はいたい、ぐすーよーちゅううがなびら。
ちゅうや、JTAんかいぬてぃきみそーち、いっぺーにふぇーでーびる。
(沖縄タイムス社の記事を参照)
これは冒頭で説明した沖縄の魅力を発信する取り組みの1つで、沖縄の方言を多くの方に触れてもらうためのもののようです。
「はいたい」はしまくとぅばにおいて女性の挨拶ですが、「御総様今日拝なびら」で「皆様こんにちは」の意味があるので、2度挨拶していることになりますね。
その後は、他のJALグループ便同様の冒頭の挨拶がなされました。
なので、合計3回挨拶していることになりますね。
福岡空港を離陸
安全ビデオのあと、酸素マスク使用の際の(コロナ対策で着用している)マスクについての説明があり、そのあとにJALグループの東京オリンピック聖火リレーのサポートに関する案内がありました。
9時27分ごろ、福岡空港離陸に向けて機体は動き出した。
福岡空港を発着する便はかなり多いのですが、滑走路が1本しかありません。
その1本の滑走路で離着陸を行うため、かなり混雑しています。
混雑による遅れが発生することも多く増便は難しい状況にありますし、万が一トラブル・事故によって滑走路が閉鎖となれば離発着が全く出来ない状態となってしまいます。
そんな福岡空港ですが、近いうちに第2滑走路が完成予定とのことです。
日本国内の主要空港の中ではダントツで便利な場所にある福岡空港なので、より便利になるといいですね。
さて、滑走路手前までやってきました。
窓から外を見ると、北側から着陸態勢のピーチ・アビエーションの飛行機がやってきました。

このピーチ便が着陸後、今搭乗している飛行機が離陸するのです。
9時37分ごろ、福岡空港RWY16を離陸(南方向へ離陸)しました。
福岡空港は福岡市を中心とする都市部にある空港なので、離陸直後は福岡県の街並みが見えてきました。

窓から見える九州
しばらくすると、九州自動車道・長崎自動車道・大分自動車道を接続する鳥栖JCTが見えました。

日本では珍しいタイプであるクローバー型ジャンクションの様相はもちろんのこと、サガンクロス橋もよく見えました。
更には、鳥栖駅や新鳥栖駅、九州新幹線、鹿児島本線、長崎本線なども見えました。

長崎県の雲仙普賢岳(平成新山)も見えてきました。

サービス
さて、日本トランスオーシャン航空のサービスにも触れていきます。
基本的なサービスは、ほかのJALグループの大きな差はありません。

また、JAL便と同じく機内Wi-Fiもありました。

ですが、日本トランスオーシャン航空ならではのサービスもあります。
まず、機内誌は日本トランスオーシャン航空独自のものです。
僕は到着までの間、南西諸島の地域によって島の形成の経緯が異なるという記事を読んでいましたが、なかなか興味深かったですね。
また、モバイルバッテリーの無料貸し出しサービスも行っていました。

その名も「それいけ!空の充電GO!」。
モバイルバッテリーに備わった端子はmicro USB、(USB)Type-C、Lightningの3種類があり、各社のスマホやタブレット端末の充電に対応しているほか、これらの端子を使う他の電子機器の充電も可能です。
案内では、Nintendo Switchが描かれていました。
初めはクラスJ利用者のみサービスだったものが、2021年3月1日から普通席にもサービス拡大したようです。
僕が搭乗したときは、普通席にサービス拡大して1ヶ月も経っていなかったみたいですね。
今回は利用しませんでしたが、無料で利用できるサービスというのは良いですね。
ちなみに、この無料貸し出しサービスは機内へのUSB電源導入を終えるまでのもののようです。
JTAはクラスJ及び普通席の全クラスで利用可能なUSB電源の導入を進めていますが、全ての保有機材への改修には数年かかる見込みであり、その間においても機内で快適にWi-Fiサービスやお手持ちのデバイスをご利用いただけるよう、本サービスをスタートすることといたしました。
なので、USB電源が導入されている機材の場合は本サービスはありません。

上は同日に搭乗したJTA060便(帰りの便)の普通席で撮った写真ですが、USB電源ありでした。

おそらく数年以内には姿を消すサービスと思われます。
那覇空港に着陸・しまくとぅばでの感謝
沖縄本島が右手に見えてきました。

沖縄本島の東側を飛んでいる際、島の西側にある那覇空港の第2滑走路(RWY18R/36L)がよく見えました。

沖縄本島のまわりをぐるっと時計回りに移動し、那覇空港へ。

11時ごろ、那覇空港のRWY36Lに着陸(滑走路南側から着陸)しました。
少しバウンドした形でした。
約1時間半の日本トランスオーシャン航空でのフライト、すごく楽しかったです。
また、最後の搭乗への感謝でも、
いっぺーにふぇーでーびる(=いっぱいありがとう)
と、しまくとぅばが使用されていました。
冒頭の挨拶でも登場しましたが、「にふぇーでーびる」を感謝の言葉として覚えていると、沖縄での旅がより一層楽しくなることでしょう。
(同じ沖縄県内でも島によって異なるので、注意が必要です)

最後に
今回は、沖縄を拠点としたJALグループの航空会社「日本トランスオーシャン航空」の搭乗の様子をまとめました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。